2024年度(2023年7月~2024年6月)の予算が発表されました。予算の発表に伴い毎年税法も改定されています。予算発表の中で変更される関税が記載されているので、今回は特に大きな変更として記載された7項目について紹介します。
(1) エレベーターおよびエスカレーター産業
今までは、エレベーターやエスカレーターの部品には5%の関税が設定されていました。現在、バングラデシュ国内ではエレベーターの製造が開始されており、国内の重工業の拡大を促進するためにエレベーターやエスカレーターの部品の関税が15%に引き上げられます。また、エスカレーターの関税は現物出資でない場合に1%から15%に引き上げられます。
(2) セメント産業
過去10年間、セメントの輸入には1トンあたり 500BDTの関税が設定されていました。近年、国内で生産されていることから、国内産業を守るためにセメントの関税を1トン当たり500BDTから1トン当たり700BDTに引き上げられることが発表されています。
(3) 観光産業
バングラデシュのホテル産業の拡大を支援するために、今までは特定の材料輸入に対しては免税措置が取られていましたが、すでに多くのホテルが建設されているため、そのような措置を継続する必要はないと政府が判断したため撤廃されそうです。
(4) ソフトウェア産業
ソフトウェア製品には5%の関税が設定されていましたが、国内のソフトウェア産業を保護するために今後は25%へ引き上げられます。
(5) 電気パネル産業
今までは低容量電気パネルの輸入には1%の関税が適用されていましたが、複数の電気パネル製造工場が国内に設立されたことを受けて、現在は国内の製造業の保護と促進のために、電気パネルの関税が1%から10%に引き上げられます。
(6) 電気モーター産業
近年、電気モーターの国内生産が開始されたことを受けて、国内産業を保護するために、電気モーター部品の新しいHSコードを設けることになりました。国内製造とそうでない品目に関税の差が設定されることが予想されます。
(7) 自転車産業
国内での自転車のタイヤ部品の製造が行われていることを受けて、国内での自転車製造を促進するために、今まで10%と設定されていた自転車のタイヤ部品の関税が15%に引き上げられます。
バングラデシュでは元々輸入に頼っている傾向があります。最近では外貨準備高不足に陥っており、それを打開するためには今まで輸入に頼っていたものを少しずつ国内で生産していくということが求められます。上述のように、国内産業の成長が見込める産業については徐々に関税率が引き上げられることが予想されます。