2024年ミャンマー連邦税法、変更点について
  
Topic : Tax
Country : Myanmar

2024年3月29日付で、2024-2025年度のための税法である、2024年連邦税法Union Tax Law 2024が発布されました。

内容は税務当局IRDのウェブサイトでビルマ語のものが閲覧可能です。

 

連邦税法は例年、前年の内容を踏襲するような内容で更新されています。

間近くは、2021年10月に法人所得税の税率が下げられ、個人所得税の低税率適用範囲が広げられたことが大きな変更でした。

直近では、2023~2024年度途中の「連邦税法改正Amendment」として、国外に出て働いているミャンマー国民に、滞在国にあるミャンマー大使館での個人所得税追加納税を強いる内容が追加されるなど、国の外貨獲得の目的に照らした規則が打ち出されていました。

 

今回、2024~2025年度の連邦税法としては、個人所得税の納税に影響の出る可能性ががある条項が一つ見つかっています。

連邦税法第30条は、2023年度連邦税法まで、以下のような内容でした:

「固定資産譲渡益(キャピタルゲイン)の税目を除き、その他の所得税目のために外国通貨で所得を得た場合、その所得に対しては、所得税規則第8条の規定に即して計算したうえで、居住者の国民および居住者の外国人であればミャンマーチャットで、非居住者の外国人であれば所得を得た通貨と同じ通貨で、所得税を納めなければならない。」

 

こちらは、具体的にはミャンマーに滞在する期間が国の年度(4月~翌年3月)内で183日に満たない外国人につき、国外で得ている所得に対する所得税をUSDで納税するよう求めるものです。

2023年3月までは、税務当局の側に外貨を受け取る口座がないなどの理由で結局MMK建ての納税が行われていましたが、2023年4月以降は法律に沿って外貨で支払うことが求められるようになっています。

 

一方、2024年度連邦税法で同条は、以下のように変更されています:

「固定資産譲渡益(キャピタルゲイン)の税目を除き、その他の所得税目のために外国通貨で所得を得た場合、その所得に対しては、所得税規則第8条の規定に即して計算したうえで、所得を得た通貨と同じ通貨で、所得税を納めなければならない。」

 

4月時点ではまだ個人所得税の納税も始まらないため、実際の対応はどの程度法律通りに強制されるか、まだ見えない段階ではありますが、この変更の趣旨を推察すれば、国の輸入超過に歯止めがかからず、外貨不足が深刻になっていると言われる状況下で、今後はミャンマー国内で勤務する外国人全員を対象として、国外で所得を得ているのであれば一律USDでの納税を迫るものと考えられます。

Creater : Takamasa Kondo